月曜日

四季の国「旬」の考え方

カリフォルニアのブロッコリーが食卓に並ぶことの無かった昔、
野菜栽培は住んでいる土地の気候に左右されていたので、
時々の旬の野菜を食べ、季節に応じて自然に移り変わっていくものでした。

今日、周年で出荷される野菜が多くなり、
野菜の旬が判りにくくなったとはいえ、
スーパーストアを注意してみれば、
お店の都合で山積みされる正体不明の特売品がある中、
旬の野菜は、価格が安くなっていたり、山積みされていたりします。

四季がある日本の暮らしには、気候の変化に合わせた服装があるように、 自分のカラダの調子も変えていくことが必要で、
そのために、旬を食べることが勧められてきました。

しかし、美味しいステーキやケーキを知ってしまった日本人です。
世界に例がない食味華やかな日本では、美味しいので、つい食べ過ぎてしまう。 この美味しい食品は、寒冷気候のヨーロッパや大陸性気候のアメリカで、 寒い冬を乗り切る食べ方から生まれた食品でした。
ここでは、穀物を食べるよりも、牧畜からの肉や油、乳製品を食べる方が、 寒さに耐えやすかったわけです。さらに、砂糖の甘さが幸せを感じさせます。

日本に戻りましょう。
日本での暮らしは、寒さだけを考えはいられない温帯モンスーン
また、日本は、中でもハッキリした四季の変化があることが特徴です。 基本は、このようなサイクリックな気候変化、気温変化に身体を合わせていける
食べ方をしなければならないことで、
これを、説明なしに言っているのが、「旬のものを食べなさい」という表現。

しかし、ハウス栽培や輸入食品で食べ物の旬が判らなくなった今日、 どうすれば良いのでしょう?
そこで、知っておきたい、「旬」の考え方。
これは、次のような事らしい。

春に食べるもの

1)冬に溜まり、使い切れなかった脂肪分を無くすこと
2)溜まっている毒素を体外に排出すること
3)就職などの生活の変化からくるストレスを発散すること

梅雨にたべるもの

1)湿気からくる「むくみ」対策が必要、水分代謝をよくすること
2)夏に向かって消化・吸収機能を高めるようにすること

夏に食べるもの

1)暑熱と湿気で体力が消耗する。夏バテ対策をすること
  (暑気を取り、精神安定、快眠、水分代謝をよくする)

秋に食べるもの

1)秋は空気が乾燥、呼吸器と肌を守ること
2)冬に備えて滋養すること

冬に食べるもの

1)体を温めるもので冷えを予防すること
2)冬を乗り切る「滋養強壮」に勤めること

いかがでしょう?
このような「季節変動に対応する食べ方」が、
「旬」の食べ方の基本だそうです。
また、それぞれ人の体調に合わせて、食べ方を工夫していくものです。

店頭に並ぶ食品からは「旬」が見えなくなっていますが、
季節変化の対応に必要な食べ方は、
先人の知恵、「旬」の概念にあります。

このように「旬 = 年間目標」を持って食べること。
スバらしいですね。
これが、四季のある日本での食べ方ですね。

■ 旬の野菜:野菜の美味しい時期(1月〜12月)
■ 関連ページへのリンク:丸ごと使うチキンスープ チキンエッセンス

***